牧野武文の記事一覧

牧野武文

牧野武文

テクノロジーと生活の関係を考えるITジャーナリスト。IT関連本を中心に、「玩具」「ゲーム」「論語」「文学」など、幅広くさまざまなジャンルの本を執筆。

ハッカーの系譜(10)マービン・ミンスキー (5) 伝説のダートマス会議に参加

February 23, 2017 08:00

by 牧野武文

暇つぶしで共焦点顕微鏡を発明 しかし、なにもしないわけにはいかないので、好きな機械いじり三昧をしている間に、共焦点顕微鏡のアイディアを思いついた。これは顕微鏡にピンホール(小さな穴)を使うというアイディアだった。 レンズを組み合わせて構成されている一般の光学顕微鏡では、試料を観察するときに焦点を合わ…

ハッカーの系譜(10)マービン・ミンスキー (4) 機械仕掛けの脳細胞を作る

February 17, 2017 08:30

by 牧野武文

知能の研究は未解明で深遠なものだ プリンストン大学院数学科に進んだミンスキーは、位相数学の研究をしていた。決して嫌いではないが、どこか自分のやりたいことからは外れた感じをもっていた。 ミンスキーは当時を振り返って、あの頃、興味があったのは遺伝学と物理学、そしてまだ学問領域として成立はしていなかったが…

ハッカーの系譜(10)マービン・ミンスキー (3) 研究テーマと進路に迷う天才

February 15, 2017 08:30

by 牧野武文

ザリガニでロボットアームをつくる ミンスキーにとって、ハーバード大学は最高の場所だった。物理学科に入学したが、他の学科の講義や実習にも気軽に参加ができる。ミンスキーは、面白そうな研究を探し歩いて、毎日大学の中を歩き回っていた。 その中で、ミンスキーが惹かれたのが神経生理学だった。神経生理学の教授と話…

ハッカーの系譜(10)マービン・ミンスキー (2) 尊敬する大人と幻滅する大人

February 7, 2017 08:30

by 牧野武文

いじめにあっていたミンスキー少年 ミンスキーは「野原でボールを探す問題」に関する経験をずっと覚えていて、「大人が完璧な存在ではないということを初めて発見した」衝撃的な事件だったと述懐している。 この試験官に、ミンスキーの才能が見抜けたどうかは疑問だが、ミンスキーは知能検査で高得点をとったため、知能指…

ハッカーの系譜(10)マービン・ミンスキー (1) 知られていない「人工知能の父」

February 3, 2017 08:00

by 牧野武文

わかりづらいマービン・ミンスキーの功績 マービン・ミンスキーと言えば「人工知能の父」。昨今の人工知能ブームの盛りあがりにより、たびたびメディアに名前が取りあげられ、だれしもが「偉大な研究者」と絶賛する。しかし、どのメディアを見ても、ミンスキーがなぜ偉大なのかは詳しくは説明されていない。 ウィキペディ…

映画『スノーデン』を3倍楽しむための7つのポイント

January 30, 2017 08:30

by 牧野武文

オリバー・ストーン監督の新作『スノーデン』が1月27日、日本でも公開になった。本サイト連載「ハッカーの系譜」でも扱った人物で、NSAの盗聴監視プログラム「プリズム」の存在を暴露した内部告発者だ。本人は、米国に戻り、公正な裁判を受けることを希望しているが、その環境が整っていないとして、ロシアに長期滞在…

世界を変える「ペイメントテック」 (5) 狙われる「ブランドプリペイドカード」

January 18, 2017 08:30

by 牧野武文

Visa、MasterCard、JCBなど国際ブランドの支払の決済カードは3種類ある。ひとつは「クレジットカード」。もう一つは「デビットカード」で、クレジットカードの後払い方式に対して、あらかじめ登録した銀行口座から即時に引き落とす決済形態である。海外では与信で買い物するクレジットカードよりもデビッ…

ハッカーの系譜⑨オープンソースの巨人たち (12) 蘇るMozilla

January 17, 2017 08:00

by 牧野武文

華々しくモジラが始動するが 1998年4月1日、コミュニケーターのソースコードがMozillaと名づけられて、公開になった。ネットスケープのはその夜、サンフランシスコで最大のナイトクラブ「サウンドファクトリー」を借り切った。参加者には、mozilla.orgとプリントされたTシャツが配布された。この…

ハッカーの系譜⑨オープンソースの巨人たち (11) 「伽藍とバザール」とネットスケープの決断

January 13, 2017 12:00

by 牧野武文

「伽藍とバザール」に心打たれたネットスケープ オープンソース戦略をするきっかけになったのが、エリック・レイモンドのエッセイ「伽藍とバザール」だった。レイモンドは、フリーウェアやLinuxに関わってきたプログラマー。それまでOSのような重要なソフトウェアは、厳密な設計のもと、閉鎖され組織だった集団でな…

ハッカーの系譜⑨オープンソースの巨人たち (10) 後からやってきて市場を奪うマイクロソフト

January 12, 2017 08:00

by 牧野武文

ビル・ゲイツの豹変「インターネットデイ」 ネットスケープの快進撃の一方で、不穏な動きが起こっていた。マイクロソフトだ。ビル・ゲイツは、インターネットは科学者やエンジニアのものであって、一般消費者が使うものにはならないと考えていた。ところが、ネットスケープの動向を見ているうちに、ゲイツはその考えが誤り…