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カスペルスキーがTwitterで自社製品の宣伝を禁じられる

『Security Affairs』

April 27, 2018 08:00
by 『Security Affairs』

ロシアの諜報機関との繋がりが疑われるカスペルスキーの製品をDHS(国土安全保障省)が締め出したことを受けて、Twitterのプラットフォームにおけるカスペルスキー・ラボの宣伝が禁止された。

カスペルスキーがTwitterの経営陣に送った公開状には、次のように記されている。「Twitterは今年1月末、我々が公式アカウントで宣伝活動を行うことを唐突に禁止した。この公式アカウントは、我々がサイバーセキュリティに関する多様なブログ記事(たとえばSecurelistKaspersky Dailyなど)の新規投稿を案内するために、またユーザーに新しいサイバー脅威や、その対処法を知らせるために利用しているものだ」「Twitterの従業員(無記名)から届いた短い通知には、当社が『Twitter Adsの許可している商慣習には本質的に沿わないビジネスモデルを用いている』と記されていた」

Twitterによれば、とにかく彼らは同社の規定に従い、「カスペルスキーがオーガニックユーザーとしてTwitterのプラットフォームに留まること」を許可した。

「我々Twitterは、表現の自由とspeaking truth to power(権力者に正面から真実を告げること)を信条としている。そして我々のサイトで交流する人々が安心感を得られること、また広告主がユーザーに価値のあるものをもたらすことを望んでいる」

「したがってTwitterは、カスペルスキー・ラボが所有している全てのアカウントから、広告を退かせる方針を決定した。この決定は、カスペルスキー・ラボが『本質的に、Twitter Adsのビジネス慣行に沿わないビジネスモデルを用いている』という当社の判断に基づいたものだ。Twitterの規定に従って、カスペルスキー・ラボは、我々のプラットフォームのオーガニックユーザーとして残される」

米DHSは昨年9月、カスペルスキーの開発したソフトウェア製品を政府機関が利用することを禁じた。この禁止措置は、「カスペルスキーとロシアの諜報機関が繋がっている可能性」への懸念に対するものだった。

そのニュースを最初に報じた『ワシントンポスト』によれば、この禁止令はすべての民間政府のネットワークに適用されるが、軍事には適用されないものだった。

昨年7月には米共通役務庁(US General Services Administration)が、承認ベンダーのリストから、セキュリティ会社カスペルスキー・ラボを削除したと発表した。

米国政府は、ロシア国家に支援されたハッキング活動に対する懸念が広がる中、カスペルスキーのソリューションを締め出した。米DHSは昨年9月、政府機関に対して、カスペルスキー・ラボの開発した製品を90日以内に取り除くことを命じるBinding Operational Directiveを発行した。

今回のTwitterによる決定は、この米国の禁止令に直接的に結びついている。セキュリティの巨人(カスペルスキー)に対して、同様の姿勢を示したソーシャルメディアのプラットフォームはTwitterが初めてだ。しかし昨年10月には、Best BuyとOffice Depotが、米国の禁止措置を受けてカスペルスキー製品の販売中止を決断している。

この禁止措置に対して、カスペルスキーは(ロシア政府との関連の)疑惑を繰りかえし否定してきた。同社はソリューションのソースコードへのアクセスをパートナーに提供する「Global Transparency Initiative」の開始も発表している。

公開状でも述べられているように、ユージン・カスペルスキーは、今回の決定に失望している。

「なんだって? 私は、その説明を何度も読み返してみたのだが、どんなに努力しても、それが我々と何の関係があるのか理解できなかった。私がひとつ明確に言えるのは、『我々は明文化された──あるいは暗黙の──いかなる規則にも違反していない』ということだ。我々のビジネスモデルは単に、サイバーセキュリティ業界の全体で使用されているものと全く同じテンプレートのビジネスモデルである。つまり『我々はユーザーに製品とサービスを提供し、彼らはその代金を支払う』というものだ」。彼は次のように続けて述べている。「そこには、我々が違反したという具体的なルールや基準、あるいはビジネス慣行が何も述べられていなかった(具体的でない記述すらもなかった)。私の見解を述べるなら、Twitterが採用を公言している『表現の自由』に、この禁止措置そのものが矛盾している。この点については追って述べるが、まずは他の部分に注目しよう」 

その後、Twitterによる禁止措置の話題に戻って、カスペルスキーは今年のTwitterの宣伝予算を電子フロンティア財団(EFF)に寄付すると発表した。

「ところで、もしもあなたが我々の行動について、『(カスペルスキーはTwitterで)告知を再開したいだけだろう』と思っているのなら──それは間違いだ。関心を持つ人々に情報を提供するには、他にも多くの方法がある。それで考えさせられたのだが……」と、彼は結論で語った。

「この状況がどのように発展するとしても、もう我々が今年、Twitterで宣伝活動を行うことはないだろう。2018年、Twitterに費やすことになっていた広告予算を、我々はすべて電子フロンティア財団(EFF)に寄付する予定だ。彼らはオンラインの検閲行為と戦うために数多くの働きをしている」

翻訳:編集部
原文:Twitter bans Kaspersky from advertising its products through its platform
※本記事は『SecurityAffairs』の許諾のもと日本向けに翻訳・編集したものです。情報・データはSecurityAffairsが公開した当時のものです。

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