隠されたインターネットを探る「ディープウェブ」検索エンジンとは

『The Hacker News』

February 29, 2016 12:30
by 『The Hacker News』

インターネット上には、一般的な検索エンジンやWebブラウザーからはアクセスできない、広大な隠された部分があるということをご存知だろうか。

インターネット上のこのような部分はディープウェブとして知られており、我々が知っているインターネット世界の約500倍の規模である。

ディープウェブとは何か

ディープウェブとは、GoogleやYahoo!といった標準的な検索エンジンではインデックスされないデータを意味する。これには、ユーザーデータベースや登録が必要なWebフォーラム、Webメールのページや有料コンテンツのページといった検索エンジンが見つけられないWebページ全ても含まれる。そして、隠されたディープウェブの特別な一部として、「ダークウェブ(ダークネット)」が存在する。

ディープウェブやダークウェブは、ネットユーザー全員にとって興味をそそられるトピックである。しかしディープウェブやダークウェブという言葉を耳にすると、大抵の人は一種類のものだけを想起する。だが、もしそうだとしたら、それは間違っている。

ダークウェブとは何か

ダークウェブは、完全に匿名のまま追跡されずに操作できる場所である。ダークウェブはディープウェブに比べるととても小さい規模で、ドラッグや武器、殺し屋までをも販売する全く異なる種類のWebサイトで構成されている。

表層Web上でこういったものが見えないようにするために「秘匿ネットワーク」があり、そのURLは最後に「.onion」が付く。

これらの[Webサイト名].onionというドメインは通常の検索エンジンにインデックスされず、Torを参照するための「The Onion Browser」という特別なソフトウェアを使用することでしかダークウェブにはアクセスできない。

Torは無料で、誰でもダウンロードできる。

我々の多くは、米国の連邦機関の捜査によって最大規模のオンラインアンダーグラウンド市場「Silk Road」が閉鎖された時にダークウェブについて耳にした。

しかし、Torの必要なしに通常のブラウザーでもダークネットコンテンツを掘り下げられるとしたら?

Torなしにディープウェブをサーフ・検索する方法

解決策:ディープウェブ検索エンジン

Googleのような検索エンジはとても強力だ。しかしこれらの検索エンジンは、一般的なDNSサービスからハイパーリンクやアクセスされない大量のデータをクロールしたりインデックスすることができない。

しかし、Torネットワーク上をクロールして通常のブラウザーで同様の結果が得られるディープウェブ検索エンジンがある。

下記がそのようなダークウェブ検索エンジンの例だ。

また、下記はディープウェブ検索エンジンの代表的なものだ。

これらのディープウェブ検索エンジンはTorやリレーを介してonionサービスに接続し、.onionのリンクを解決する。それから、通常のワールド・ワイド・ウェブ上の一般的なブラウザーに最終的な結果を届ける。

しかし、一般的なブラウザー上でディープウェブやダークウェブを閲覧することは、ある事態を招く。このような方法を採ることで、これらの.onion検索の結果が皆さんにも、私にもそしてGoogleまでにも見られるようになるということだ。

加えて、検索時のプライバシーを確保できるDisconnectDDGIXQuickといった追跡されない検索エンジンがTor文化では人気である。

Torの重要性

単にTorを介してアクセスするのは、違法な行為だとは見なされていない。しかし法律上の疑惑を招くのは事実である。

検閲の厳しい国のジャーナリストや研究者、あるいはスリルを求める人々が、Webブラウジングの傾向や実際の居場所を隠すためにTorを利用し、ディープウェブで情報を匿名で交換してきた。

しかし、Tor増加の背後にある大きな理由の1つは、NSAの監視プログラムである。

ここ数年のジュリアン・アサンジやエドワード・スノーデンの暴露事件後、一般市民はインターネット上での自分たちのプライバシーが侵害されていることを恐れている。

インターネットへの信頼は失われ、連邦機関の取り組みを阻止するために暗号の要望が活発化した。これがTorの需要に繋がったのだ。

TorのおかげでWebユーザーは、自分たち自身や彼らの実際の身元を連邦や諜報機関から隠して、恐れることなくインターネットを放浪することができている。 

Torが連邦機関の狙う標的の一つになった理由はこのためである。Torは長期間政府の諜報機関の標的となっているため、大部分のネットユーザーはTorを使用することはもはや安全だと感じていない。

政府機関がいかに容易にTorユーザーの正体を特定するかを知るためには、これらの記事を読んでほしい。

「ダークウェブ」に潜むのは誰か

研究者 Daniel Moore氏とThomas Rid氏が実施した調査(彼らの本 Cryptopolitik and the Darknetにある)によると、ポルノや違法金融、ドラッグの拠点、武器の密売、偽造通貨の流通といった違法なコンテンツがダークウェブの57%を占めていることが分かった。

ネットユーザーは違法行為をダークウェブにもたらした。これによって、今日のダークウェブが「情報のプール」ではなく何か違法なものと見なされるようになった。

しかし、ダークウェブを利用する理由は数え切れないほどある。最終的にはネットサーファーが何をサーフするかに委ねられているのではないだろうか。

ダークウェブに犯罪行為というレッテルを貼ることで、ダークウェブ内の正当な目的が見えなくなることがしばしばある。

だが、最後に私はこれだけは言いたい。

情報は自由である! サーフィンを楽しんで!
 
翻訳:編集部
原文:Deep Web Search Engines to Explore the Hidden Internet
※本記事は『The Hacker News』の許諾のもと日本向けに翻訳・編集したものです

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